ARゴーグルを用いて力の情報を可視化した調理支援システムを開発(大学院理工学研究科 辻俊明准教授)
2017/3/13
2017/3/22(追記)
本件に関する研究成果が、日刊工業新聞電子版動画サイト(日本語、中国竞彩网)に取り上げられました。
本学大学院理工学研究科の辻俊明研究室では、今回ARゴーグルを用いて力の情報を可視化した調理支援システムを開発しました。この技術は日々の生活で行われる「調理する」という行動に注目し、力加減を学ぶ必要のある方に上手な包丁さばきの力加減を可視化することで、学習効果を高めてもらうことが期待されます。
この技術は力の感覚がわかりづらい日常作業である調理を力センサ、RGBDカメラ、ARゴーグルを用い、微妙な力加減などを可視化し、利用者に視覚的に伝えるものです。まな板と包丁にかかる力を計算して、実画像に重ねて表示することで目に見えない力を可視化しています。ヘッドマウントディスプレイで表示しているため、調理している最中に視点を変更することなく、そのまま実画像に重ねて見ることができるのが利点です。例えば、リハビリ支援ツールとして麻痺者が腕の感覚を取り戻したい場合、あるいは、日常では調理の初心者で上手な切り方の感覚がわからない人などを想定しています。
本技術は力加減を学ぶ必要のある人を対象とした支援機器の先駆けであり、今後、介護施設等で実際に使用してもらいその効果を検証していく予定です。
辻研究室が開発した力の情報を可視化できる調理支援システム
実験を行う様子
ARゴーグル越しの映像
力の可視化の様子が実画像に重ねて表示される
大学院理工学研究科 辻俊明准教授
【参考URL】