研究機構研究企画室 鶴見 太郎 准教授が『日本学術振興会賞』を受賞
2015/01/14
この度、「日本学術振興会賞」に本学研究機構研究企画室の鶴見太郎准教授が受賞されました。
この賞は、優れた研究を進めている若手研究者を見いだし、早い段階から顕彰してその研究意欲を高め、独創的、先駆的な研究を支援することにより、我が国の学術研究の水準を世界のトップレベルにおいて発展させることを目的に平成16年度に創設され、人文学、社会科学及び自然科学の全分野において、45歳未満で博士又は博士と同等以上の学術研究能力を有する者のうち、論文等の研究業績により学術上特に優れた成果をあげている研究者に授与されるものです。
今回、鶴見准教授の研究題目「パレスチナ紛争の起源としてのシオニズムの世界観に関する歴史社会学的研究」は、パレスチナ紛争の起源のひとつとして位置づけられるシオニズムの世界観を再検討しようとする、歴史社会学的研究であり、これまでのシオニズムはヨーロッパ的文脈で語られることが多かったが、シオニズム発祥の地であるロシアでの言説を分析することを通して、パレスチナにおける民族的拠点の設立を支持するというロシア?シオニストの複雑なナショナリズムのあり方を明らかにし、その思想の重要性を訴えています。鶴見准教授の研究は、その構想の独創性に加えて、英語、ヘブライ語、ドイツ語、ロシア語を駆使し、これまで注目されてこなかった一次資料を丹念に読み込み、それらをもとに自らの主張を裏付けるという研究手法が高く評価されました。また、国際的な発信力においても優れ、海外の学術誌にしばしば引用されており、今後も幅広い活躍が期待できると評価され、平成26年12月19日、受賞が決定されました。
なお、平成27年2月24日(火)に授賞式が日本学士院において行われる予定です。
(日本学術振興会発表のWebサイトはこちら)