埼玉大学理学部HiSEP(平成25年度文科省理数学生育成支援事業)では以下の特別セミナーを開催します。
第5回特別セミナーでは、「放射線医療に関わる理学の関わり」について、(独)放射線医学総合研究所元イメージング物理チームリーダーの村山秀雄さんに物理、生物分野からその貢献についてお話しいただきます。物理?生物?化学の基礎理学分野が、医学面でどのように役立っているのか、理学部が担う、基礎科学がいかに応用に発展し結実するかをわかりやすく、実例を交えて解説していただきます。
第6回特別セミナーでは、本学名誉教授(理学部基礎化学科) 永澤 明先生に「化学とうまくつきあう方法」と題して、理学の中の化学分野へのイントロとして、多面的に解説していただきます。化学、と題していますが、広く物理、生物、数学分野の学び方について、また立ち向かい方について教示いただきます。
今回は特に化学?物理?生物分野の横断的な内容を、特段の基礎知識を必要としないお話としてお願いしています。理学部1-2年生を対象にした企画ですが、すべての学部の1-2年生の皆さんの聴講も歓迎します。自己研鑽の場として意欲もって、ふるってご参加下さい。
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【第5回特別セミナー】
「核医学の100年に貢献する基礎科学」
講演者:(独)放射線医学総合研究所 元イメージング物理チームリーダー
村山秀雄 氏
日時: 2013年6月20日(木) 13:00-14:30
場所:埼玉大学 全学教育棟1号館3F301教室
概要:今年は1913年にG. Hevesyが核医学を提唱してから100年を迎える記念すべき年です。核医学の特徴は、極微量の放射性同位元素を追尾するトレーサ法にあり、がんの早期発見や認知症診断等に威力を発揮します。その基盤となるのは物理学?化学?生物学であり、画像の再構成や動態解析に数学も必須です。核医学が臨床現場で活躍するためには、基礎科学と応用科学の垣根を越えて、世界中で多くの研究者や技術者の創意工夫が必要でした。本セミナーでは、核医学イメージング技術の発展の歴史を簡単に振り返る中で日本人の寄与が少なからずあったことを紹介し、核医学が担う将来の展望について思いを馳せてみたいと思います。
【第6回特別セミナー】
「化学とうまくつきあう方法」
講演者:埼玉大学名誉教授 永澤 明 氏
日時: 2013年6月21日(金) 理学部講義実験棟 1番教室
場所:埼玉大学 理学部講義実験棟 1番教室
概要:物質の種類は7000万種以上あり,それは117種類の元素からできています。物質の性質と変化を扱うのが化学です。「電子の科学」だという人もいます。理工学のいろいろな分野と結びついていて,セントラル?サイエンスともよばれています。これまで中学?高校で,数式や化学式を覚え,数字を入れて計算するのに力を注いできた皆さん,大学からの「最先端への基礎としての化学」との新しいつきあい方を考えてみましょう。