教育学部附属特別支援学校 開校50周年記念式典を開催
2022/10/26
特別支援教育における中心的な役割を果たしていくことを期待
さいたま市北区にある埼玉大学教育学部附属特別支援学校は、知的障害のある児童生徒を対象にした教育と実践研究を行う教育?研究機関。「自己実現を目指して物事に積極的に取り組み、生き生きと社会生活のできる児童生徒を育成する」という教育目標のもと、小学部、中学部、高等部の子どもたちが、社会の主体としてたくましく暮らしていくための学習に日々取り組んでいます。
そんな同校にとって、2022年は、前身となる「埼玉大学教育学部附属養護学校」が1972年に開校して50年目となる節目の年。去る2022年10月15日には、これを記念した式典が開催されました。
式典は、同校の吉川 はる奈 校長の式辞からスタート。続いて、祝辞を述べた埼玉大学 坂井 貴文 学長は「これまでの活動で培ってきた教育力、研究力の一層の強化に加え、地域の学校、施設、機関と連携した総合的な特別支援教育への取り組みを一層進めていただきたい」と語り、共生社会の形成に向けて、同校が中心的な役割を果たすことへの期待を表しました。
さらに、来賓からの祝辞では、埼玉県教育委員会の髙田 直芳 教育長、さいたま市教育委員会の細田 眞由美 教育長、同校PTAの由川 真人 会長が登壇。それぞれ次のような言葉を用いて、開校50周年に対する思いを述べました。
「学校発足から現在に至るまでの一歩一歩の確実な積み重ねの上に、開校50周年を迎えたことはひとえに学校関係者のたゆまない努力の賜物であり、深く敬意を表します」(髙田 教育長)
「時代のニーズを背景とした教育課題に対する様々な実践研究に取り組み、研究発表などを通じて、その実践を多くの地域に広げてきたことに敬意を表します」(細田 教育長)
「(埼玉大学教育学部附属特別支援学校には)いままでの50年がそうであったように、これから先の50年も、子どもたちや私たち保護者の心のよりどころであり続けることを期待します」(由川 会長)
20年前の時を経てタイムカプセルを開封
式典の後半には、同校の教員が自ら制作した50周年学校紹介動画「50年のあゆみ~つないだ歴史を次の50年に~」の上映と、開校30周年の際に封印したタイムカプセルの開封式を実施。
タイムカプセルの開封は、当時の在校生が見守る中で行われ、彼らが作った陶製の皿や手すきのハガキ、児童生徒の集合写真、皆で歌った校歌が録音されたカセットテープといった思い出の品々が取り出されると、会場からは大きな拍手が沸き起こりました。
その後、生徒代表として、同校の生徒会長と副会長がスピーチ。「開校50周年に立ちあえた喜び」や「これまでの伝統を受け継ぎながら新しい歴史を作っていく決意」について触れた内容は、同校の明るい未来の到来を予感させるものとなりました。
式典の最後には、埼玉大学 堀田 香織 教育学部長が「50周年を節目として、このバトンを次に託していくために、これからも特別支援学校の職員、PTAの皆様と共に子供たちのために精進していきたい」と挨拶。引き続き、社会の変化に対応しながら、地域の特別支援教育の教育?研究拠点として中心的な役割を果たしていく決意を述べ、約1時間30分に及んだ式典を締めました。
教育学部附属特別支援学校 吉川はる奈 校長
埼玉大学 坂井 貴文 学長
埼玉県教育委員会 髙田 直芳 教育長
さいたま市教育委員会 細田 眞由美 教育長
教育学部附属特別支援学校PTA 由川 真人 会長
学校紹介動画上映
開封されたタイムカプセル
校内にも記念コーナーが設置されています
記念誌の題字、イラストのご紹介
記念誌の題字は、高等部3年生が1文字ずつ丁寧に書き上げたものです。
そして、記念誌の表紙?裏表紙に描かれているイラストは、生徒会副会長も務める生徒の作品です。表紙になっている「しいの木林のおともだち」(写真左)は、同校のシンボルである「しいの木林」に動物の友達が集まって楽しく過ごしている様子を描いたものです。また、裏表紙の「50周年おめでとう…そしてありがとう」(写真右)は、校舎の写真をもとに、普段お世話になっている校舎への感謝の気持ちを込めて描かれました。
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