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埼玉大学

2022年度ニュース一覧

科学者の芽育成プログラム「1日大学生」を開催しました

2022/8/8

8月6日(土)、科学者の芽育成プログラムの1つである「1日大学生」を開催しました。

科学者の芽育成プログラムとは、埼玉大学大学院理工学研究科が提供するサイエンスプログラムです。主に小学5年生~中学生の皆さんに体験を通した専門的な学習機会を提供することによって、科学に関する好奇心?学習意欲?能力の成長を促し、開花させることを目指しています。

今回開催した「1日大学生」は、全ての分野を幅広く学び、興味を広げるための導入となるプログラムです。
冒頭に坂井学長より、「本日の経験をとおして、科学に対する夢や気持ちを、皆さん自身の中でさらに大きく育ててくた?さい。そして、学校での学習や経験をもとに自然に対する興味をさらに広げ、将来、科学者をめざしてくれたら大変うれしく思います。今日一日、埼玉大学の先生や学生と一緒に、研究を大いに楽しんでください。」と挨拶があり、その後、以下の5つのグループに分かれて実習を行いました。

物理学実習 振り子の運動を調べてみよう
担当:教育学部 大向隆三 教授
化学実習 石ケンの化学:石ケンの正体と能力を知ろう
担当:廣瀬卓司 埼玉大学名誉教授
生物学実習 海洋環境の変動がウニの受精?発生に与える影響を調べよう
担当:教育学部 日比野拓 准教授
地学実習 火山の実験
担当:教育学部 岡本和明 教授
数学実習 半正多面体を作ろう
担当:理学部 江頭信二 助教

物理学実習では、振り子の振れ幅を10度から70度まで変えると周期はどう変化するのかを調べました。振り子をまっすぐに振ることや正確に計測することは難しく、どのようにしたらより正確なデータを取ることができるのか、試行錯誤しながら挑戦する様子が見られました。
化学実習では、石ケンの性質を調べるための実験からスタート。おろし金で粉状にした石ケンをお湯に溶かし、フェノールフタレインを入れてアルカリ性であることを確認しました。この実習に参加した小学生は、「実験を1から自分たちでやることができて楽しかった。」と話してくれました。
また地学実習では火山の特徴を理解するために、ココアパウダーで火山にみたてた山を作り、その山の下からマグマの代わりとなる粘度の違うチョコレートを流し込み、どのようなことが起こるのかを観察しました。「世の中の現象を説明できるから理科が好き」と教えてくれた中学生は、「本当に噴火しているようにココアの山が破裂し、チョコレートが流れ出てくる様子を実際に見ることができて、火山のしくみを理解することができました。」と感想を聞かせてくれました。
数学実習では、多面体作成キットを使って様々な多面体を作成し、頂点、辺、面の数を調べ、どのような性質があるのかを導き出しました。「実際に組み立てることができて楽しい。」と50個近く作成した受講生もいました。

化学実習の様子

ココア火山にチョコレートを注入すると…

このプログラムの運営には、たくさんの埼大生が運営や実習の補助として関わっています。
物理学実習の補助をした学生は、「興味を広げ、好奇心を引き出してあげられるようにサポートしたい。」と意気込みを語ってくれました。
生物学実習で、海水のpH、塩濃度、温度を変えたとき、ウニの卵が受精し卵割するかどうかを調べる実験の補助をした学生は、「実験の結果をみて、温暖化や海洋酸性化が進むと生物が生きられない海となってしまうことを知り、考えるきっかけになってくれれば。」と話してくれました。

実験をサポートする埼大生

全体の講評として、永澤明埼玉大学名誉教授より「今日の体験で、科学や研究のおもしろさが分かったと思います。ここで終わるのではなく、これからも様々な経験をして、世界を背負う科学者や技術者になってください。」とエールが送られました。そして、実習を担当した講師より卒業証書を授与しました。
「1日大学生」での経験を通して、受講生の皆さんに芽生えた「科学者の芽」が大きく成長できるよう、これからも科学者の芽育成プログラムでは、様々なプログラムをご用意してお待ちしております。

参考URL

科学者の芽育成プログラム  ウェブサイトこのリンクは別ウィンドウで開きます

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