砥粒加工学会にて生産環境科学(池野)研究室の2名が受賞しました
2022/3/8
(左から)入江さん、藤田さん、指導教員の池野教授
大学院理工学研究科 生産環境科学研究室(池野 順一教授)に所属する大学院生2名が、各賞を受賞しました。
受賞の概要は以下のとおりです。
生産環境科学研究室は、不可能であったことを可能にする加工技術と、誰も気づかなかった新たな加工技術の創出を目指すとともに、安全で豊かな社会の創造に寄与することを目的としています。
また、教育活動として、オリジナリティーを尊重する創造性豊かな人材、研究者/技術者倫理?使命感を活動規範とする人材、基礎知識を修得し、自然法則に基づく論理的に考えられる人材などの育成を行っています。
■本研究室の動画を公開中です。こちらよりぜひご覧ください!
砥粒加工学会優秀講演賞受賞 藤田 泰次郎 さん
受賞者 |
大学院理工学研究科機械科学系専攻 博士前期課程2年 藤田 泰次郎 さん |
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指導教員 | 大学院理工学研究科 池野 順一 教授 |
賞の名称 |
公益社団法人砥粒加工学会学術講演会(ABTEC2021) 優秀講演賞 |
受賞題目 | ダイヤモンドのレーザスライシング |
?砥粒加工学会ポスタープレゼンテーション賞受賞 入江 創太 さん
受賞者 |
大学院理工学研究科機械科学系専攻 博士前期課程1年 入江 創太 さん |
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指導教員 | 大学院理工学研究科 池野 順一 教授 |
賞の名称 |
公益社団法人砥粒加工学会先進テクノフェア(ATF2021)卒業研究発表会 ポスタープレゼンテーション賞 |
受賞題目 | 多孔質弾性パッドを用いた単結晶サファイアの高速?高圧鏡面加工 |
【入江創太さんのコメント】
研究室に配属が決まった4年次は、ちょうどコロナ禍ということで不安もありましたが、先輩方がフレンドリーに接してくれたので、すぐに馴染むことができました。研究を始めてからは、池野先生が扱っている研究の奥深さを知り、おもしろさを感じています。
私は、サファイヤの研磨加工に取り組んでいるのですが、研究をしていて、次にどうしたら良いのか分からなくなり行き詰まってしまうこともあります。そんなときは、文献を調べたり、うまくいくかどうかわからない時には、手を動かして実験をしてみることで新たな気付きを得ることができました。
ポスタープレゼンテーション賞をいただいた発表では、数値的な成果だけでなく、それまでのプロセスやオリジナリティーを評価いただけたと思います。池野先生から「発表ではストーリーが大事」だと教えていただき、普段から意識するようにしていたのですが、そのおかげで審査員の方に自分の研究をより理解いただくことができ、受賞につながったと考えています。
今後も、今取り組んでいる研究で成果を残せるよう、実験?観察のプロセスを繰り返し行い、その過程で自分の想像力を伸ばして行ければ良いなと思います。
池野順一教授より祝福コメント
3年生までは教科書の内容を理解することが重要でしたが、4年生からはまだ世の中に答えがないことを、自分で実験をすることで見つけながら進んでいかなければなりません。それは不安なことだと思いますが、藤田さんも入江さんも果敢に挑戦し、むしろ楽しんでいます。
この研究室で開発や研究の訓練を十分に積んでいますので、今後、どんなテーマであっても通じるところはあると思いますので、社会に出てから活躍してくれると期待しています。
参考URL
【藤田泰次郎さんのコメント】
生産環境科学研究室では、次世代の半導体開発に向けて新しい加工法を提案するなど、最先端の研究を行っています。その中で、私はダイヤモンドのレーザー加工について研究をしています。研究は失敗の繰り返しですが、その経験が積み重なっていくことで成果を得られた時は、やはりうれしいですね。
池野先生は、「実際に起きたことが自然の摂理である」と常々おっしゃっているので、起こった現象と向き合うことを大切にするようにしています。世の中で最も硬いと言われるダイヤモンドにも、レーザー加工をしやすい結晶の方向があり、その性質に沿った加工をしないと決して上手くいきません。ダイヤモンドの弱いところを突くというのが、私の研究の新しいところでありポイント(特徴)でもあります。まだ最終目標まで到達はできていないのですが、目標までの道筋はできたかなと思っています。
この春に大学院を修了しますが、これまで研究を行ってきた経験を、社会に出てから活かして行きたいです。