「捕雷役電」日本の電気事業構築に尽力された渋沢元治先生の扁額をご紹介します(工学部電気電子物理工学科)
2021/12/17
捕雷役電の扁額の前で
(左から)埼玉大学 小林信一名誉教授、株式会社明電舎 浜崎祐司取締役会長、株式会社明電舎先進技術研究所 長輝通所長、埼玉大学大学院理工学研究科 山納康准教授
今年の大河ドラマの主人公で、2024年度には新一万円札の顔となる渋沢栄一。その甥で、日本の電気事業の構築に尽力された故?渋沢元治先生(東京大学名誉教授)が95歳の時に揮毫された扁額が、本学工学部電気電子物理工学科会議室に掲げられています。
「捕雷役電」は、渋沢先生の学位取得のお祝いに、岳父である法学者の穂積陳重先生が贈られた扁額にある言葉で、直接的には文字通り「雷を電気の役に立てる」という意味ですが、渋沢先生によれば、科学探求の精神を現すものとのことなので、「その精神の下にさまざまな電気現象を把握し、広く社会の役に立ててほしい」と考えることが出来ます。
今日まで続く電気事業法、電気工作物規定(電気設備技術基準の前身)、電気主任技術者制度は、明治?大正の時代に渋沢元治先生により確立されたもので、同先生は「捕雷役電」の言葉どおり大学で教育研究活動に携わると共に、日本の電気?電力業界に多大な貢献をされました。
過日、株式会社明電舎(本社?東京都品川区)浜崎祐司取締役会長がご覧になりたいとのご要望をお寄せになり、来訪されて扁額を直接ご覧いただきました。その際、渋沢先生の電気事業に対する功績に皆で思いを馳せました。
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