心理アセスメントを活用した発達障害のある子どもへの支援とは-埼玉大学連続市民講座part9「現代社会を生きる」最終回を開催しました-
2018/12/26
埼玉大学と読売新聞さいたま支局との共催による連続市民講座part9「現代社会を生きる」の最終回を12月22日(土)に開催しました。
今回は「心理アセスメントを活用した発達障害のある子どもへの支援-子どもの強みを生かして-」をテーマに、教育学部の名越斉子准教授が読み書きや計算が困難な学習障害等を持つ子どもの支援のあり方について講演を行いました。LD(学習障害)、ADHD(注意欠如多動症)、知的障害のないASD(自閉スペクトラム症)といった、「発達障害」といわれる障害について、それぞれの特徴を含めた説明から講義は始まり、理解を深めました。続いて、必要な学習支援を考えるにあたり重要な「読んで理解するまでの学習プロセス」についての説明があり、普段我々がどのように文字を読み理解しているのかを説明。それを踏まえて、認知機能の特性を考慮した支援について講義が進みました。そして障害は、「困難をもたらす特性」「その人を輝かせる特性」のどちらにもなりうるとし、困難となるか、輝かせるものとなるかは、周りの物理的?制度的環境によるところが大きく、障害を持つ人が、持たない人と平等に参加?活動できるようにする「合理的配慮」が大切であることが説明されました。
当日は340名を超える方に受講いただき、発達障害という言葉にあまり馴染みの無かった方も、相談員等として実際に障害を持つ方と接している方からも「大変参考になった」との感想が寄せられ、多くの方々の心に響く講座になりました。
講義終了後には共催の読売新聞さいたま支局 小林支局長および本学山口学長から閉会の挨拶があり、平成30年度連続市民講座 part 9は全6回の全講義を終えました。
2019年度は埼玉大学創立70周年と埼玉大学連続市民講座10年目を記念した講座を予定しております。
来年度も多くの皆様にお越しいただけるような市民講座を目指してまいりますので、どうぞ宜しくお願いいたします。
講演をする名越准教授
340名を超える方々にご来場いただきました
挨拶する読売新聞さいたま支局 小林支局長
挨拶する山口学長
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