「新元素113番」本学研究者等が合成実験に参加
2016/1/18
理化学研究所仁科加速器研究センター超重元素研究グループの森田浩介グループディレクター(九州大学)を中心とする研究グループが発見した「113番元素」を、国際機関が新元素であると認定しました。これによって周期表にアジアの国としては初めて、日本で発見された元素が加わります。
113番元素の新元素は原子核に陽子が30個ある亜鉛を同83個のビスマスにぶつけて作られました。これまでに2004年、2005年、2012年と3回の合成に成功しています。埼玉大学ではこの一連のプロジェクトに山口准教授(物理学コース)をはじめ、これまで理工学研究科の大学院生、計3名が参加しました。「3個目の合成の時の報道も非常に興奮しましたが、今回はそれ以上でした。素晴らしい研究グループに所属出来ていた事を光栄に思います」と秋山隆宏さん(平成19年度博士後期課程修了。検出器開発を担当)。現在、博士後期課程2年の山木さやかさん(検出器の調整とデータ解析を担当)は「自分がチームに在籍中に、3回目の合成を観測、さらに命名権獲得という出来事が起こりました。歴史的瞬間に遭遇できたことはとても幸運でした。」と感想を述べました。
今後、1年を目処に日本人によってこの元素に名前と記号が付けられます。
【参考】
理化学研究所プレスリリース : http://www.riken.jp/pr/press/2015/20151231_1/
113番元素命名権獲得特設サイト : http://www.nishina.riken.jp/113/index.html
合成実験に使用した理化学研究所設置の研究設備(GARIS)をバックに
写るプロジェクトメンバー山木さやかさん(理工学研究科博士後期課程2年)