第7回男女共同参画室講演会を開催しました
2015/12/22
12月14日(月)、「第7回男女共同参画室講演会」を、国立女性教育会館理事長の内海房子氏を講師に迎え、『男女共同参画社会の実現を目指して-大学における男女共同参画-』をテーマに開催しました。
最初に、国立女性教育会館の事業内容の紹介に続き、埼玉大学と連携したキャリア形成授業「ジェンダー概論」における取り組みの説明がありました。
本題の講演では、最初に「日本の男女共同参画は進んでいるのか?」について、日本のジェンダーギャップ指数は145ヵ国中101位と低く、各分野における指導的地位に女性が占める割合、管理的職業者の女性割合が他の多くの先進国と比較して極端に低いこと、大学進学自体、理学系や工学系を専攻する女性が少ないことを、一例として、アメリカでは女性の学長が何人も活躍しているが日本では活躍されている方が少ないうえに、増えていない現状をグラフ及びデータで説明しました。
続いて、「なぜ、日本の男女共同参画は進まないのか?」について、日本では「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」との考え方が残っていること、共働き夫婦であっても、男性の収入労働時間が圧倒的に多く、家事労働時間?育児時間が少ないこと、男性の育児休業の取得希望はあっても実際には取得していないことなど、女性社員の活躍促進における重要な課題は「女性の意識」から「経営者の意識」に変わることや「勤務先の支援?サポート制度」の充実が必要であることが説明されました。
最後に、「男女共同参画社会の実現を目指して」として、女性が社会で活躍するための人材育成に必要な3つの‘き’(きめつけない、期待して、鍛える)、リーダーに必要な3つの‘C’(chance,change,challenge)の強いメッセージが送られました。
質疑応答では、女性が男性の育児機会を奪っているという意識等についての質問があり、アメリカ人夫婦のエピソードを交えて、夫婦で一緒に考えることの大切さや家事?育児についても「ヘルプではなく責任を伴ったシェア」といった考え方が必要であることを教えていただきました。
挨拶する伊藤男女共同参画室長
講演中の内海房子氏
グラフデータ紹介
質問に答える内海氏